とにゃ〜!
新年から大きな買い物をしたのでサクッとブログにしたためておこうと思います。

My new gear…

モデル名

Marshall Super Lead 100w、いわゆる1959。オールドマーシャルの中では一番有名なアレです。
この頃のマーシャルのアンプはw数とマスターボリュームの有無で呼び名が決まっていて、1959(100w/マスターなし)、1987(50w/マスターなし)、2203(100w/マスターあり)、2204(50w/マスターあり)という感じになってます。
このあたりの名前は80年代に登場するJCM800の名前にも受け継がれてますね。
これは100w/マスターなしなので、本体のどこにも書かれてませんが1959ということになるらしいです。
ちなみにキャビネットの1960は、1959と合わせて使うから1を足して1960というネーミングなんだとか。

製造年のはなし

今回手に入れた個体はシリアルから、おそらく1974年製。
オールドマーシャルを指す言葉でプレキシと呼ばれるものもありますが、それはフロントパネルがアクリル(プレキシ)製のもので、1960年代のものの特徴のようです。うちのはそれより後期なのでアルミ製。
ポイントトゥポイントで作られていたのは1973年までのようなので、おそらく中を開けると基盤が入ってますね。

音がでかい

この時代のマスターボリュームなしのマーシャルアンプは恐ろしく音がでかいです。
なんでも、PAが発達してない頃に、でかい会場で鳴らすためにでかい音が出るアンプが必要だったんだとか。
買った日に、調子に乗ってボリュームひねって遊んでたんですが、3日間頭痛が収まらなかったです。危険。
スタジオに持っていっても隣の部屋から怒られるレベル。ライブで使おうにも歪むまでボリュームを挙げられないレベル。そのくらいでかい。ちょっとなめてた。
現代での使い勝手を考えるとアッテネーターを使ったり、マスターボリュームを増設したりとか、あとは田渕ひさ子はブルースドライバーをボリューム下げるためにかませてるなんて話もありましたね。とにかく音量問題はどうにかしないとなかなか使いづらいです。当時のバンドメンバーたちもみんな耳栓していたという話もあるみたいです。
つまみは3-4くらいで音量MAX、それ以降は歪が増えるだけという感じです。つまりどうやったってでかすぎる音が出ます。

コントロール類

操作系はスイッチが3つ。左からPolarity、ON/OFF、Standby。Polarityは極性を入れ替えるスイッチだそうで、ノイズの少ない方にしておけばいいらしい。
ノブは6つ。Presence、Bass、Middle、Treble、Volume I、Volume II。昔のアンプはEQが効かないとかマーシャルはフルテンが良いとか言ったりしますが、EQは結構効くし、フルテンだとローはともかくハイは耳が痛いです。Volumeはそれぞれインプットの1と2に対応しています。
インプットは4つあって、1chのインピーダンス高/低、2chのインピーダンス高/低。2chはかなりロー寄りなので基本は1chのハイ、左上の穴に指します。左上にギターを繋いだ上で、左下と右上をパッチケーブルでつなぐたすき掛けをして使うこともありますね。その時はVolume IとVolume IIを使って2つのチャンネルのバランスをとります。
ちなみに、2chの方はベースアンプのSuper Bass 100w(1992)の1chとほぼ同じ回路だとか。
うちのアンプは改造されていて、この4インプットのうち2chのローインピ(右下)がインプットゲインになってるようでした。インプットゲインよりマスターボリュームのがずっと使い勝手いいだろうに、なぜインプットゲイン?

音のはなし

さて、肝心の音はというと、こんな感じ。

演奏に対する追従性が良くて、ニュアンス的にもレスポンス的にも弾いていてかなり気持ち良い。
ローのアタックとリリースがしっかり出てしっかり止まるので、パワーコードをゴリゴリやってるだけでも楽しい。
繊細さと迫力が同居してる不思議なサウンドで、弾いていて「マーシャルの音ってこれだよな」と思わず納得してします。
ファズを踏んだときの古臭い音はまさに古き良きロックを感じる音で、とにかく心が踊ります。というかファズ踏んでないのにファズみたいな音がしたりします。
録音はテネシアンを直結した録って出しなんですが、演奏者の技量がはっきりわかるので、もっと上達しなきゃな〜という感じです。
イマドキからはずいぶんかけ離れた音ですがかっこいいとか楽しいとか、プリミティブな感情が湧き上がってくる良いアンプです。

おわりに

音量の問題でなかなか勧めづらいアンプではありますが、音は抜群に良いので一度機会があったら触れてみてください。
古いものほど値段が高い傾向がありますが、この年代ならギリギリ実用の範囲内の価格でたまに出回ってます。
音がでかすぎて試奏もままならないのを強い心で乗り越えれば、最高のサウンドのひとつに出会えると思います。

おまけ

アンプを買ったら買い物券をもらったので、ついでに買い物。
RATはベンジーリスペクト、BDは田渕ひさ子リスペクト。どっちも日本では有名な1959使いですね。
テネシアンもジャズマスもあるので、その日の気分で(やたら金のかかった)ごっこ遊びができます。
次はPPC-412でも買おうかな?w